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医師も注意! 梅雨時期は「うつ」になりやすい?

「うつ」は誰にでも可能性がある

 
ストレス社会である現代において、世界精神保健調査日本調査(WMHJ)の研究結果によれば、日本ではおよそ16人に1人が一生のうちに一度はうつ病を発症するという報告がされています。
この結果から、うつ病は既に現代病の1つであると考えられますので、周りにも「最近少しうつ気味で」とこぼしている人も少なくないのではないでしょうか。

また、医療現場で日々人の命に関わる勤務医や研修医については、その数字を上回る「12人に1人」がうつ病を発症しているというデータもあるようです。
つまり、現在はうつ病は決して特別な病気ではなく、誰でもかかる可能性がある病気だということが言えます。

医師もかかりやすい「うつ」

誰にでもかかる可能性があるうつ病について、それは医師も例外ではなく、先述したデータによれば、全体の平均よりもかかる可能性が高いという結果が出ています。
日本医師会の調査によると、勤務医の41%が睡眠時間6時間以下という結果もあり、さらに、医師の46%が月の休みが4日以下となっていますので、多くの医師が常に激務に追われているということがわかるデータとなっています。
このようなことからも、12人に1人の割合、つまり8.7%の勤務医にうつの疑いがあるということになります。

梅雨の時期に「うつ」になりやすい原因

このうつ病について、かかりやすい時期があるのをご存知でしょうか。
それは、梅雨の時期なのですが、「5月病」も精神的なものですので、似た感覚と考えられますが、なぜ梅雨になるとうつ病になりやすいのでしょうか。

梅雨時には、気圧・温度・湿度の激しい変化が起こりますので、結果、人体に様々な影響を与えると考えられます。
具体的には、80%を超える湿度による不快感、急激な気圧の変化による自律神経の乱れ、日照時間の減少による睡眠ホルモンの分泌量の低下と、その影響による睡眠障害、さらに、神経伝達物質「セロトニン」の減少が引き起こす感情の乱れ、等があげられます。

梅雨時は、雨や湿気による精神的な不快感を感じるだけではなく、体にとっても梅雨がもたらす物質的な原因により、うつ病にかかりやすい条件が揃ってしまいます。
そうでなくても一般の人に比べてうつ病を発症しやすい職業である勤務医や研修医の方は、梅雨の時期は気をつけなければいけない時期であると認識しておく必要があります。

「うつ」にならない梅雨時の過ごし方

梅雨の時期は外に出ないで運動不足に陥りやすくなりますので、ジム等で体を適度に動かして自律神経を整えるようにしましょう。
また、運動による疲れは睡眠を促しますのでスムーズに眠ることができ、とても効果的です。
意識的に規則正しい生活を過ごし、生活リズムを乱さないことも大切です。
胃腸の働きが弱くなる時期でもありますので、食事の栄養バランスや食事量をコントロールしましょう。

また、湿気が多いとノミやダニ、カビの繁殖にも注意が必要です。
部屋を清潔に保つようにしましょう。
「うつ」は誰にでも可能性があります。
特に医師の方は十分に注意してください。